カラッポの君-恋計画-

――――――


「助けたぁ?」

テツが信じられないという表情をしてこっちを見る。

信じたくないのは俺だ。

「反射だ。仕方ねぇ」

「ワタルさ、その子に危害とか加える気あんの?」

「ああ」

「でもお前が復讐したいのは父親の方だろ?」

「ああ」

「だったら――」

テツの提案は見事に俺の計画を台無しにした。


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