カラッポの君-恋計画-

パリ―


何かを踏みつけた音に、足を上げた。

ガラス細工……?


「まさか、な」


死んだ父親はガラス細工の職人だったらしい。

母親のことは知らない。

俺の人生は

俺は

無――だった。


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