カラッポの君-恋計画-


「西川アユムを見張る。ただし――」

テツの言葉の意味はよく分からなかった。

ただ、女に詳しいアイツの方針に従えば間違いはない。

西川アユム。

変な女。

「カップ麺ないぞ」

ダンボール箱を覘いてテツが言った。

食事らしい食事はしていない。

「買ってくる」

俺はスニーカーを履き、古いアパートを出た。


大きなスーパーまではそう遠くない。

大量のカップ麺を袋に詰め、来た道を戻る、その途中に足を止めた。

「発見」

思わず見つけた。

ここは、公園か。


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