カラッポの君-恋計画-
――――――
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とっぷりと日が暮れていた。

親に頼まれてガラス細工を取りに行った帰りに、あたしの嫌いな路地がある。

「チカン出たらどうしてくれんのよお」

小さい独り言を呟きながら早足で通り過ぎようとした。


「……っ!!」


わき道から、フードをすっぽりとかぶった男が突然現れた。


やばい――


パリーンッ


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