カラッポの君-恋計画-
「でもさ、結果ヒーローになったんだろ」
「ああ」
「とことん守ってやれ。お前がな」
「……はぁ」
テツじゃあるまいし。
俺は泣かれてもジョーク1つ言えない男だ。
どうやって守れっていうんだ。
「しっかし、よくもまぁ切れてるよな」
「俺、ナイフの模様見た」
「見た?だったら早いな」
テツはそう言うと紙とペンを取り出した。
「なるべく詳しくな」
こいつに任せておけば男一人くらい簡単だ、と思った。