『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
こうして、波乱のMANZAIーGPを終えた後の楽屋で、帰り支度をしているとドアがノックされた。


「いいかな? ちょっと」


真島さんと敬介が2人、何かを後ろに隠して入り込んで来る。


「何や? 」


秀一郎は表情をくもらせ、摩理依はすぐに立ち上がるとツカツカ2人に歩み寄った。


「同点やったからって……」


言いかけた瞬間、後ろに隠した物を前にかざす。


「おめでとう」
「プレゼントだよ」


それはシャンパン、しかも今、栓を開けようとしている。


「やっ、止めて下さいっ! 」
「いいじゃん、クリスマスなんだからさっ! 」


ポーンと音がして、栓が飛ぶと中から液体が勢い良く飛び出して来た。


「飲もうぜ、残念会だ」
「アンタら、何を用意してんねん」
< 268 / 292 >

この作品をシェア

pagetop