『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
やれやれと店の中へ戻ろうとすると、ロッカーの前で腕をつかまれて中に引きずり込まれた。


「志穂ーっ! 」
「け、敬介……」
「いきなり消えたから、ドコに行ったかって心配してたんだ」


ギューッと抱きつかれて、肉が寄せられる。


く、くるしいよ、そんな焼き豚みたいにシメなくても。


「頑張ったね、お疲れ様」
「うん、でもカリフォルニアが」
「いいのいいの、来年頑張ればいいでしょ。ね」


そう言って、背の高い敬介の顔をめがけて背伸びをすると、キスをした。


「志穂……」
「休み取ったから、敬介もお願い」
「うん、そうする」


顔を真っ赤にした彼が、可愛くてしかたない。


「どこに行こうか? 」
「温泉とか、前みたいにすれば大丈夫だよ」
「そうだねー、あー楽しみだぁー」


その時こそ、全てを捧げるぞ。




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