『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
「もう戻らないと大変だよ、先に戻ってて」
「うん」


後姿を見送り、ホッとしていると背後から腕をつかまれる。


今日は何度、腕肉をシメられればいいのだろうか。


「ラブラブぅー」
「うらやましいわねーミミちゃん」
「ね、クミさーん」


出た、ご法度カップルが。


しかも、あたし達の行動を見ていたらしい。


「すみません、店の裏で! 」
「さ、準備しましょうねー」
「ねー」


ロッカーへ強制送還、そして始められたのは着替え。


「ちょっ、これっ! 」
「そう、あの衣装よ」
「今日のショータイムの特別ゲスト」


ううう、なぜこんな目に遭うのだ。
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