『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
最悪の撮影
日曜の夜、珍しくお父さんから電話があった。
『志穂、元気? 心配してるわよ皆』
「元気だよ、担当も変わったし」
『誰? また大御所系? 』
「超新人、それがさー」
グチりたい、しかし、そんな事を言うと心配を掛けそうだ。
「平気だよ、それに東京へ帰れるし」
『あら、そぉー。でも困ったわね、志穂ちゃんのお部屋、今、アトムちゃんのお部屋だし』
アトムとは、新しいお父さんの彼氏ではない。
もじゃもじゃの硬い毛、独特の口ひげ、長い体に短い手足を持つミニチュアダックスフントワイアーへアードの事。
あたしが家を出てから、いきなりお父さんはオス犬を飼い始めた。
多分、さみしさを紛らわしせるためとは思うが、本人曰わく
『二丁目をウロウロしてたから拾ったのよ』
と。
それにしては、血統書があるし、大枚叩いて買ったに違いない。
別の生き物じゃなくてホッとする反面、とうとう年寄りじみた行動に出たなとしみじみする所もあるが……。
『志穂、元気? 心配してるわよ皆』
「元気だよ、担当も変わったし」
『誰? また大御所系? 』
「超新人、それがさー」
グチりたい、しかし、そんな事を言うと心配を掛けそうだ。
「平気だよ、それに東京へ帰れるし」
『あら、そぉー。でも困ったわね、志穂ちゃんのお部屋、今、アトムちゃんのお部屋だし』
アトムとは、新しいお父さんの彼氏ではない。
もじゃもじゃの硬い毛、独特の口ひげ、長い体に短い手足を持つミニチュアダックスフントワイアーへアードの事。
あたしが家を出てから、いきなりお父さんはオス犬を飼い始めた。
多分、さみしさを紛らわしせるためとは思うが、本人曰わく
『二丁目をウロウロしてたから拾ったのよ』
と。
それにしては、血統書があるし、大枚叩いて買ったに違いない。
別の生き物じゃなくてホッとする反面、とうとう年寄りじみた行動に出たなとしみじみする所もあるが……。