『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
スタジオに到着すると、すでにスタッフは揃っており、挨拶をしなくてはいけないとあちこちに頭を下げる。


が、2人は一切無視。


声をかけられても


「あんじょう頼むわ」


とか


「よろしゅう」


だけ。


どこの大物だ! と、怒鳴り散らしたいが、グッと我慢をする。


いけない、これでキレてたら。


万里也様のご機嫌を損ねたら、撮影どころではなくなるのだから。


ムッとするスタッフの空気が伝わり、太い体が細くなりそうな程に冷や汗をかく。


「申し訳ありません、いつもあんな調子で」
「エエけども、撮影さえ無事に済めば」


うわ、監督さんもややキレだよ。


嫌だな、こういう空気。


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