【短編】その涙を拭いたい
大学一年生、一人暮らし。

ケータイが鳴る。

「はぃ、もしもし。」

「その声、また落ちてるの~?
今日は何のニュース?」

呆れた様に聞くのは彼女のサヤカ。

「何でも無いよ…で何の用?」

「ちょっと~彼女に向かって、
何の用は無いんじゃないの?
折角、迎えに来てあげたのにッ!!」

「…え?」

僕は電話を切り、
玄関に向かいドアを開ける。
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