lovable winp

「ヤダ~こんなの女の子に買いに行かせたの?」


「彩騎ヒドーイ」


ヒドーイなんて言ってるけど、俺に便乗してきた女たちの口元には笑みが浮かんでる。


いつもならウザいけど、今はそれが余計に相菜の羞恥心とか自尊心とかを傷付けていった。


相菜はそれに耐えるように自分の制服のスカートをギュッと両手で握り締めている。


「それ、自分に使って貰えるとでも思ったのかよ」


悔しそうに唇を噛み締めた相菜が顔を上げて、俺を見つめながらふるふると首を左右に振って必死に否定してみせる。


ずっと合わなかった視線が久々に俺と重なる。
下がった眉にうるうると涙の浮かんだ目。


昔、意地悪されて泣きそうになってた時と同じ顔だ……。


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