lovable winp
こうして容赦なく女たちを一蹴した優明は、
「今日のはいくらなんでもやり過ぎだ」
今度は矛先を俺に向けて、厳しい視線でじっと俺の顔を見据えている。
「……何がだよ」
「すっとぼけるな。わかってるだろ? 三倉さん泣きそうな顔してたの」
「いつもあんな顔だろ」
「彩騎」
窘められるみたいに低い声色で名前を呼ばれる。
そんなこと……優明に言われなくても俺が一番わかってる!
「ムカつくんだよ! あんな、嫌そうな顔ばっかで俺のこと見やがって」
俺のこと好きな癖に……俺に笑わなくなったアイツにムカついて仕方なかった……。
本当は昔みたいに笑わせたい。
でも……今の俺にはわからない。
「誰だって嫌に決まってるだろっ。あんなことばっかりさせられたら」
「うるせぇな! おまえに相菜の何がわかるんだよ!」
「じゃあ、おまえは三倉さんのことわかってる癖になんであんな顔ばっかりさせるんだよ」
痛い所ばかりをつかれて感情的になる俺とは裏腹に、優明は冷静な言葉で俺の神経を逆撫でた。