lovable winp
それがまるで同情してるみたいで腹が立つけど……。
それなら利用してやろうって、こうやってパシリにしてるワケだ。
俺の呼び出しを受けて、相菜は買い物袋を持って家までやってくる。
そして、黙ってキッチンに向かってもくもくとご飯を作り始める。
例えそれが夜だろうと朝だろうと……。
でも、それがただの同情じゃないって気付いたのはこの時。
ご飯が出来るまでリビングでうたた寝していた時だった。
気配を感じてゆっくりと目を開けると、
「っ!!」
俺に掛けようとしていたらしいブランケットを手にした相菜の顔が目の前にあって。
「ご、ごめんなさいっ!」
目を覚ました俺にビックリしたように目を見開いたかと思えば、すぐさま後ずさって涙目で頭を下げた。