さわってみる?
とりあえず、話はついたから帰ろうと思った――のに、素通りしようとしたその時、私の腕を、彼が掴んだ。

「あっ、やっぱ」

「えっ? ――やっ、やっぱ……な、なに……っ?」

かなり、ドキリとした。

まさか、え、は、や、ちょ、なに……まさか?

腕を掴まれたまま、完璧に凍ってしまう私。

そしてなぜか、彼まで凍ってる。

いつからよ、アンタが茶髪になったの。

いつからよ、私がアンタを好きになったの。

いつからよ、アンタがエッチな本読んでると、ムカつくようになったの。

ほんと、意味不明。
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