聖なる夜に口付けを
「なんだか、あんたの手のひらで転がされてる気分。身体許して、それ理由に結婚約束して。確信犯?」
「かもな。」
「…すごく気分が悪い。」
「そう怒んな、」
「…」
「…はぁ、白状するよ。」
「…」
「最初は失敗。身体から入るつもりはなかった。思春期だったんだよ。だから打算は一切なし。」
「…」
「結婚は気持ちは後からついてくる形でもいいと思った。だから結婚は好きにさせるための既成事実。」
「…」
「手に入れるための打算があったのは認める。けどそれはあくまでもとあった道の中の一つを色濃く映しただけのことだ。」