聖なる夜に口付けを




なんて口が裂けても言えないのでのそのそと着替えて、

優斗を追って部屋を出る


「さみ、手」


優斗にそう手を差し出されたのであたしはいやいやながら手を差し出す


すると、


「あったけ」


「…冷たい」


優斗はあったかいかもしれないけど、

あたしは冷たい


優斗の手は冷たい


だから優斗はこの時期になると手を繋ぎたがる


「優斗と手つなぐと寒い」


「うん、けど俺はあったかい」


あたしの熱が優斗の手に伝わりほんのりとつながった部分が温かくなってきた


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