聖なる夜に口付けを



「…自分勝手すぎる」


「うるせ。あ、見えた」


あ、ほんとだ


駅前のいつもの木がいつもとは違う光を放っている


「綺麗…」


思わずつぶやく


「だな」


人ごみから少し離れたところで立ち止まる



「いつもの木なのにな」


さっき私が考えてたこととまるっきり一緒のことを言う優斗



「あたしもさっき同じこと思った」


優斗のこういうところが好き


一緒にいて楽だなって思える


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