恋箱。



まぁそれはさておいて。



アタシは約束違反かもしれないけどケンに逢いに行こうって決めてた。

今の住所を伝えるつもり。

連絡先も教えておかないと困るもんね。




その町に一軒だけある温泉宿。


「費用は出すからついて来て!!」


そう奈々さんにお願いしたんだった。


「じゃ、夜は飲もうね~」


奈々さんも結構ノリノリでOKしてくれた♪



住所を見てもさっぱり分からなかったんだけど、地図を見る限りその宿から近いらしい。なのでそこに泊まることにした。

お肉料理が美味しいらしい?なんて関係ないトコでウキウキしちゃったりして。



そんなウキウキもケンが見つかったからこそ、なんだけどね♪




ケンに会える。


今までの苦労なんて全部吹き飛ぶようだった。




冷え込んだ1月の終わりのある日、アタシと奈々さんは電車を乗り継いで隣県へ一泊二日の旅に出た。





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