恋箱。
程なくして宿のご主人が迎えに来てくれた。
今日はゆっくり一泊して情報収集。明日の朝からケンを探す予定にしてる。
地図を買っては見たものの、ケンの住んでいる辺りは最近開発が進んだ地区らしく山ばかりで残念ながら何の参考にもならなかった。
案内してもらったお宿は落ち着いた雰囲気。
窓を開けるとキレイな川が流れている。ケンの親が選びそうな場所だと思った。
清流とは真逆な汚れてるアタシ。
「アンタのせいでうちの息子がこんな風になったんでしょ?」
あの言葉が何度頭の中をぐるぐるした事か。
そして、アタシは本当に汚れてしまった。