恋箱。



出て来るまで待とう!そんなアタシの想いとはうらはらにアキラさんが言う。



「見つかる前に行くぞ!」


「お願い。もう少し待ちたいの」


「俺の探偵としての立場もあるから今日は諦めて!!悪いんだけどホントはこういうのダメなんだよ」



彼女の知り合いってだけで格安で捜査を引き受けてくれたアキラさん。

こんなアタシの為にここまでつれて来てくれたアキラさん。




従うしか……ないよね?




後部座席の奈々さんも目で早く!って合図をしてた。



しょうがない。




アタシは小走りに思い出の自転車に駆け寄ると、その前カゴに手紙を入れた。


こんなこともあろうかと書いておいた手紙。


最新版の笑顔なアタシの写真と住所や携帯が書いてある。






もちろん。





今でも大好きだってコトも。






< 124 / 379 >

この作品をシェア

pagetop