恋箱。
風俗、ホステス以外にも更に仕事を増やした。
馴染みのホスクラの厨房でのバイト。オーナーさんに頼まれて引き受けたんだ。
アタシには寝る時間なんて必要なかったから。
久々に、レゾンへも顔を出し始めてケンに似たマサトでまた心をちょっとだけ埋めた。
それは思い出すから逆に辛い事でもあったんだけど。
「あや、しっかりしなきゃダメだよ!!」
マサトはそう言ってくれたけど、しっかりなんて出来るハズなかったよ。
だって2年だよ?
こんなに想いつづけてたのに。
無数の他の人は好きになれなかったのに……ケンのいないこれから先の自分の姿なんて見えないよ。