恋箱。




遊び友達はいても彼氏と呼べる人のいない生活はホントに孤独だった。




バイト先のホスクラのオーナーは手を出さないくせに

「あやが大好きだよ」

そう言ってくれていて……。



それは本心だったんだと思う。


だけどアタシにはそんな普通の愛情がわからなくなってたんだね?




「口先だけの言葉なんて信じない!!」


ついでに体に興味のないオトコなんて、更に信用できない。





それが愛情だなんて気付くハズもなく……。



家に来ても手を出さないオーナーの事、ただ変わった人だとしか思えなかった。








そんな、頑張りすぎな忙しい生活は当然長く続く訳がない。


日に日にアタシは衰弱していった。



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