恋箱。
第⑦章 崩壊
「イヤだ、絶対に離れたくない!」
ねぇ、アツシ。
お願いだから離してよ……抱きしめる腕が痛い。
「離婚じゃないから、ちょっとだけ距離を置こ?このままじゃダメになっちゃうよアタシ達」
こんなに愛されてるのにね?
一緒にいたらおかしくなっちゃうのは何でだろう?
「オレ……信用してもらえるように絶対頑張るから……だから、また一緒に暮らせるよね?」
震えた声……決意が揺らいでしまいそうな程に甘い声。
そんな日が来るとは思えなかったけど、解放される為の嘘をアタシもつく。
「うん、絶対にまた暮らせるようになろうね♪」