恋箱。







それから話してくれた。



転校する事になったというコト。

行き先は言えないけど県外だというコト。



ケンの両親の必死さが嫌でも伝わってくる。

彼の家は一軒家で結構大きい。

お父さんもそれなりの仕事だったはず。

おばあちゃんも一緒に住んでる。



その全てを捨てて引越しするなんて。




「ケンは私の事もう嫌いになっちゃった?」



そう聞くしかなかった。

好きだから一緒にいたい!

ケンはそう思ってくれて無いんだもんね。




ケンの親にもあんなに嫌われてるし……こんなアタシ嫌いだよね。






泣かないでおこう!そう思っていたのに涙が溢れた。





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