恋箱。
矢口葵に戻ったアタシに残ったのはは空虚感だけで。
また……一人になってしまった現実を受け入れられずにいたよ。
「葵の気持ちもわかるけど嘘はよくないわ」
わかってる。
ママの言う事は正しい。
それなのに。
夜、一人になると眠れない。
アツシに刻み込まれた熱さを求めて体が疼く。
隣にいつもの温もりが無い現実が認められない。
解放されたハズなのに。
だんだん……精神的にオカシクなっていったんだ。