恋箱。
「ゴメン」
「ホントにゴメン!!」
そう何度も呟く。
だけどアタシは放心状態。
「それで??そうもいかなくなったってのは??」
「取立てがだんだん厳しくなって実家の親が肩代わりしてくれたんだ。」
「俺が九州から出てきてこんな事になったから……借金は返してやるから帰って来いって……」
「そう」
泣き続けるかっちゃんに冷めた目を向けることしかできなかった。
正当な借金だったら許せたかもしれない。
でも、遊びの終わり時がわからなくなってだなんて……かっちゃんはもう26歳、とても認められなかった。
「これからは頑張るから!だから一緒に九州に来てくれないか??」
「それって……プロポーズ??」
「葵にそばにいて欲しい。」
黙って首を横に振った。
やっぱりオトコなんて信じちゃダメだ。
生きてくのって何でこんなに辛いんだろう??
優しさだけを求めてはいけないのなら
早く死んじゃいたいよ……。