恋箱。
アタシの過去の仕事も全部知ってて受け入れてくれたリュウジの家族。
「過去は過去だし……ね?」
リュウジの家族にそう言われて、この家族だからリュウジが誕生したんだなって妙に納得する。
左腕の大きな傷跡も、隠さず歩けるようになった。
悲しい傷だけど、この傷を乗り越えたから今がある。
だからアタシは隠さない。
今回の結婚式は向こうの両親が挙げてくれたもの。
結婚指輪はリュウジのお姉ちゃんから。
こんなアタシを大事にしてくれる、もう一つの大事な家族。
でも、ここに来るまで
本当に大変だったよね。