恋箱。



結婚式の前。


罪を犯してしまった後。





何故それがいけなかったのか。


アタシだって寂しかっただけなのに……。






実はまだそんな勝手な想いでいました。




それが勝手だって気が付いたのはまだ数年前のコト。





今まで誰かに依存をし過ぎていたアタシは





リュウジが冷たい時には優しくしてくれる「誰か」を求めてもいいんだと勝手に勘違いをしていたんです。





リュウジが構ってくれなければ違う誰かに構ってもらえばいい。





それは何の解決にもならないはずなのに……それが当たり前の事なんだと。


今までの生活でそんな間違った愛情に慣れてしまった心で、そう思ってしまっていました。



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