恋箱。



お客の前ではどんなに笑顔だったり、気持ちいいフリをしていても本当に好きでこの仕事してる人なんていないんだ。



熱く語り夜がだんだんと更けていく。




その日アタシは特別に酔った。




「あやちゃん飲み過ぎだよ……」





ケンにはこんな姿……絶対に見せられないね。そう思いながらもすっかりアルコールに依存してるアタシがいた。




「マリさ~ん、もう1軒行きましょうよ!!」




マリさんはそう絡むアタシに苦笑いしながら



「しょうがないなぁ……」



他のおねーさんと別れて付き合ってくれるマリさんと繁華街へ出た。





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