俺を待っててくれる?
医師や看護婦、両親まできて、周りの鼻水や涙声が響く中、俺は夢を思い出そうとしたけど、不思議と思い出せなくて、愛紗の泣き顔が辛かった。
俺はあの日、愛紗を泣かせている。
戻れるなら戻って許してやりたいんだ。
その時は愛紗に俺だけを見て、俺のためだけに服を見てもらいたい。
いつだってそばにいる俺たちは、互いに好きあっている事を当然にしてしまい、勝手に決めつけるだけになってた。
好きと聞かれたら好きだと答えるような、ただのキャッチボール。
今から戻ろう。
俺は愛紗が好きだ。
「 雅弥…雅弥…… 雅弥… 」
そんなに泣いてどうすんだ?
愛紗、俺、お前のためにここにいる。
泣くなよ… な。