俺を待っててくれる?
意識が戻った日からリハビリや薬、色んな検査を受けながら筋力も取り戻していった。
毎日毎日、愛紗は短大と俺とを往復し、栄養士になるという夢も今では俺のために頑張ってると言うんだ。
たわいもないケンカが俺に辛抱という試練を与えたのかもしれない。
それは愛紗にも同じことが言える。
「 愛紗、ありがとな 」
そう言った俺の顔を見つめながら静かに涙を流す愛紗。
「 ありがと… は、私が言うべきだよ… もう何度もダメなんじゃないかって考えて、雅弥が私を一人にするわけないって思い直したり… でも、雅弥はちゃんと今いるから。ありがとう、雅弥 」
「 愛紗… 」
あの日、階段から落ちたのが俺で良かったと思う。もし愛紗が… なんて考えたくもないからだ。