俺を待っててくれる?

「 愛… 離せ、なんだよっ好きに見てればいいだろ!」

「 だって!なんかこのままケンカなんかヤダから… ねぇ ごめんっ気を付けるから、ごめんっ」

今さら? 謝る? 愛紗…

俺の中で正直揺らいだ。
すぐ許して一緒に買い物に戻るか、でも愛紗の謝りは今だけだともわかる。
だから、心苦しいが首を横に振った。

「 なんでよっ!雅弥っ」

俺は愛紗に背を向けて階段を降りようとしたんだ。

でも愛紗は… 俺を引き止めようと肘辺りをぐっと引っ張って、それに振り返えるようにした俺は足を踏み外してしまった。

「 っ!!」

「 やっ… !きゃ、ああっ!」

こういう時、以外と瞬間がスローに見えたりするんだ。

ただ、何も出来ないだけ。

愛紗……
< 8 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop