Bitter Sweet
まもなく菜央も到着して、
改めて乾杯する。

「ていうかひかりさ、24予定あるってどーゆうことよ?私聞いてないよ?」

早速、菜央が瞳をキラキラさせながら問い詰めて来た。

「えっ…、だって話す時なかったし。」

「全く。聞かなきゃ言わないんだからねー、ひかりは。美咲も何とか言ってやんなよー。」

美咲はどちらかというと、おっとりした"ザ・女の子"なので菜央の剣幕に押され気味だ。
けれど、ちゃんと菜央の要求には答えて尋ねてきた。

「ひかり、やっぱりその日はデートなの?」

「うん、まぁ…ね。」

「相手、どんな人なの?」

美咲の質問に菜央も身を乗り出してくる。


「会社の人だけど…。」

…元彼で。

と素直に言いづらいのはなんでだろう。

なんとなく下を向いていると、
菜央がまた目を輝かせて聞いてきた。

「分かった!元カレの"昂くん"でしょ?!」

どうだ!と言わんばかりに人差し指を突き立ててくる菜央。

苦笑いを浮かべながら、

「正解。」

そう答えた。

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