Bitter Sweet
「私は…え~、きっかけかぁ。そうだなぁ…。」

う~ん、と唸りながら、
記憶を手繰り寄せているようだ。

「好きなんだなって思ったのは…彼からの連絡に一喜一憂してる自分に気づいた時、かな…。」

「あー、分かる!!メールしたけどなかなか返事が来ないな、とかね!なんでもないメールくれたりすると嬉しいし。」

菜央がはしゃいで同調する。

「あとは…やっぱ、気付いたら彼の事ばっかり考えてたりした時かな?」

照れ笑いを浮かべながらも、その表情はどこか幸せそうで。

美咲は今、幸せなんだな…

そう、心から思えた。


「な~んか、幸せそう美咲!」

菜央も私と同じ印象を持ったんだろう。羨ましそうにボヤく。

「結婚は?決め手とかあった?」

続けて菜央が聞くと、

「決め手というか…付き合って四年経つからね。一緒にいるのが当たり前で…彼ナシの生活は考えられなかった、かな。」

慎重に言葉を選びながら美咲は答えた。


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