Bitter Sweet
クリスマスイブ。
オレは、最後の賭けに出ることにした。
ひかりさんと有田さんが別々にだけど早く仕事から上がったのには気づいていた。
つまり、もう。
付き合ってるのかもしれない。
オレが今更しゃしゃり出ても邪魔なだけな可能性は高い。
けど、ひかりさんを諦めきれないオレがいて。
少しでも可能性があるなら、悪あがきをしてみようと思った。
それくらいのことはしないと、本当に欲しいものは手に入らない。
プレゼントを持って、ひかりさんのマンションへ行きエントランスで待つ事…一時間弱。
もう今夜は帰って来ないのかもしれない。
ふと、自分の手の中にある小箱を見つめる。
もうすぐ、0時。
時間切れかな…。
虚しさとやり切れなさが心にシミを落とす。
何でもいいから、オレのことに気づいて欲しい一心で、
『メリークリスマス。』
なんてどうでもいいような一言だけ。
メールを送った。
ひかりさんが何も気付かず、このメールを見過ごす可能性だって大いにある。
でも、祈りを込めた一言だった。
あとは、ひかりさんが行動してくれるか、くれないか。
それに賭ける。
有田さんから奪ってやるようなつもりで来たけど。
強引に手に入れるものじゃない。
そうした結果、ひかりさんを手放すことになったんだから…。
郵便受けにプレゼントを入れ、オレはその場を後にした。
キリストなんてアテにしてないけど、
聖夜の奇跡みたいなもんがあるなら。
どうか。
オレの所に、ひかりさんを連れてきてくれ。
諦めなきゃいけないことを、うまく受け入れられないオレは。
ー寒空に瞬く星達を眺めながら、そんな身勝手な願いを、想った。
オレは、最後の賭けに出ることにした。
ひかりさんと有田さんが別々にだけど早く仕事から上がったのには気づいていた。
つまり、もう。
付き合ってるのかもしれない。
オレが今更しゃしゃり出ても邪魔なだけな可能性は高い。
けど、ひかりさんを諦めきれないオレがいて。
少しでも可能性があるなら、悪あがきをしてみようと思った。
それくらいのことはしないと、本当に欲しいものは手に入らない。
プレゼントを持って、ひかりさんのマンションへ行きエントランスで待つ事…一時間弱。
もう今夜は帰って来ないのかもしれない。
ふと、自分の手の中にある小箱を見つめる。
もうすぐ、0時。
時間切れかな…。
虚しさとやり切れなさが心にシミを落とす。
何でもいいから、オレのことに気づいて欲しい一心で、
『メリークリスマス。』
なんてどうでもいいような一言だけ。
メールを送った。
ひかりさんが何も気付かず、このメールを見過ごす可能性だって大いにある。
でも、祈りを込めた一言だった。
あとは、ひかりさんが行動してくれるか、くれないか。
それに賭ける。
有田さんから奪ってやるようなつもりで来たけど。
強引に手に入れるものじゃない。
そうした結果、ひかりさんを手放すことになったんだから…。
郵便受けにプレゼントを入れ、オレはその場を後にした。
キリストなんてアテにしてないけど、
聖夜の奇跡みたいなもんがあるなら。
どうか。
オレの所に、ひかりさんを連れてきてくれ。
諦めなきゃいけないことを、うまく受け入れられないオレは。
ー寒空に瞬く星達を眺めながら、そんな身勝手な願いを、想った。