Bitter Sweet
蓮と付き合い出して1年が経つ、2度目のクリスマス。

29歳の、クリスマス。


仕事が終わった後、私と蓮は待ち合わせをしていた。


場所は、みなとみらい。
ー横浜だ。


ホテルを予約していた私達は、イルミネーションで華やぐ通りをまっすぐ抜けて、ホテルの最上階にあるレストランでクリスマスディナーに舌鼓をうつ。


舌がとろけそうなほど甘くて美味しいデザートも堪能し、

私達はホッと一息ついていた。


「めちゃめちゃ美味しかったね~!幸せ~!」

ホロ酔いで頬が緩みっぱなし。

そんな私を、頬杖をつきながら目を細めて見る蓮。


少し意地悪げに口角の上がった唇を開き、蓮が言った。


「さっきから思ってたんだけど。」

「なに?」

「アレ、気にならない?」
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