Bitter Sweet
バスルームから出て、時計を見ると深夜1時を回っていた。


はぁ、とため息をつく。

寝よ…。

もう何も考えたくない。

ていうか、最近、涙腺ゆるくない?私。

ーイヤだな…。



ベッドにバフッと勢いよく倒れこみ、

明日の朝のアラームをかけようと、携帯に手を伸ばす。


すると、メールが来てるのに気づいた。


誰だろう、そう思って確認すると

…高梨だった。


メールの中身は、

『大丈夫?』

これだけだった。


心配、してくれちゃって。。
そういや出張行く前から心配してくれてたっけ。

何かあったら連絡して、とか言って…。


何か。

あったよ、高梨。
何もないでは帰れなかったよ。


でも今は、何も言わないでおこう。

そう思って、聞いてほしい気持ちを抑えて、メールの返信をした。

『大丈夫。ありがとね。』


それだけ送って、
眠りについた。




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