Bitter Sweet
仕事を何とか7時半前に終わらせ、
帰り支度を始める。

昂くんは夕方から出先で打ち合わせの後、直帰予定になっていて、既に社にはいなかった。


お先に失礼します、と周りに声をかけて、
顔を上げた高梨にも、お疲れ、と言って事務室から出て行った。


会社から出て、駅までの道のりを少し早足で歩いた。


何か、話でもあるのかな…昂くん。


あの出張から帰って以来、微妙な雰囲気が続いていたのは確かだ。

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