らいおん


「野球の大会ー?」

「そ。孝太郎、出れるみたい」

「えっ、すごいじゃん。陽南でしょー?あそこレギュラー争いヤバいらしいよ?」

美咲がお菓子を口へ運ぶ手を止める。

「そーなの?」

「うん。レベル高いし厳しいから、辞めちゃう人多いんだよ。孝太郎くんて、よっぽど上手なんだね」




「だって孝太郎って中学のとき、県の選抜だったし」




「「えっ」」



私は開いた口が塞がらない。

「それ本当……?」

美咲も恐る恐る佳乃に聞き返す。

「本当だよー」



「そーゆーことは早く言ってよね!」

「え、茜は知ってると思ってたんだもん」

私は首を横に振る。



孝太郎ってすごい人だったんだね……。





< 44 / 137 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop