らいおん


ピロリン♪

意外にも、美咲からの電話だった。

……意外でもないか。

きっと陽菜のことだろうな。



「も、しもし?」

少し動揺している自分がいた。

『いきなりで悪いんだけど。
 今日、時間あるかな?』

「うん、まぁ。大丈夫」

『よかった。
 茜にね、会わせたい人がいるの』

瞬間的に陽菜のことが頭に浮かんだ。

「陽菜ならイヤだよ」

『えっ?陽菜?』

………違うの?

「ううん、なんでもない。
 それで、会わせたい人って?」

『それはあとで。
 11:30に駅前のカフェで待ってるね』

ツーツーツー

一方的に電話を切られてしまった。


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