らいおん
「それで、これからどうするの?」
カランとコップの氷が音をたてる。
「美咲、陽菜に聞いてないの?」
「美咲」
美咲が答えるより先に、美咲を呼ぶ声がした。
美咲はふっと表情を緩める。
背の高い男の人だった。
男の人と言っても、私たちと同じくらいのね。
男子、と言うには少し落ち着きすぎていた。
目が合うとその人は小さくお辞儀した。
「座って?」
そして美咲の指示に従い、私の前に座った。
私の前に座る男の人と、その隣の美咲。
いったい何が始まるのだろうか。
私は身構えてしまう。