眼鏡の奥に潜む甘い甘い悪魔



これは、もしかして。



『高杉君。雪恵のこと狙ってるんですね』



聞こえないくらいの声で
呟いた私の言葉を高杉君と城田くんだけが
聞き取ったみたいで……



『……えっ!静華ちゃん、鈍感なんじゃ?ってか、黙ってて。ね?』



目をまん丸く見開いて
私に、シーッというポーズをとって
そそくさと雪恵の横に行ってしまう。



………高杉君。


何気に酷いこと言ってますよね


鈍感って。

まぁ……言われ慣れてますけど~。



『ふーん。眞田。人の事は敏感なんだな』


不貞腐れていた私の横から
そう笑って話す城田くんの声。


あぁ、近くに城田くん。


< 129 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop