眼鏡の奥に潜む甘い甘い悪魔


帰り道。



相変わらず、私を送ってくれる城田くん。



夏休みに入れば
こうやって帰ることもなくなるんですよね。



なんだか、少し、寂しい。


会えないのも悲しいです。


彼氏だったら会いたいって
素直に言えるのに。



『どした、眞田。』



『えっ?あ、、少し考え事を』



『考え事?』



内容なんて、恥ずかしくて
言えないですけど。  


不思議そうに見る城田くんに
笑ってごまかします。


また、意地悪言われちゃいますからね。



『寂しい?』



『えぇ!?な、なにが?』



『そんな顔してる』



ニヤッと笑って見つめてくる視線から
動揺してしまって逸らしてしまいます。



あぁ、ばれてるじゃないですか!



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