眼鏡の奥に潜む甘い甘い悪魔
もう夏休みも終わります。
会えない日が嫌でしかたなくて毎日
城田くんのこと考えてしまってました。
でももうそれも潮時かもしれません。
いつまでも城田くんを縛り付けていても
そう最近思ってました。
『まだ、俺がなほのこと好きって思ってる?』
『……はい思ってます』
私には自信がもうありません。
あの時は抱きしめられてキスされて
少し、舞い上がってました。
よく考えると
ごめん。
そう謝ってましたもんね。
『俺さ、人に気持ち伝えんの苦手なんだよ。』
『はい』
きました。
これはきっと、私が待ってと言ってた
告白の返事。
思えば城田くんが彼氏になるなんて
目指してきたけど想像できなかったです。
ずっと、背中を追っかけてる、そんなイメージが頭に出来上がってました。
『なほのことは、もちろん大事な人。だけど今は、幸せそうで良かったと思ってる。好きとは違う。』
これは傷付けないように
という優しさですか?
『眞田のこと、あれから考えた。抱きしめたりして俺自身わかんなかったからさ』
そんなの、私が一番わからないですよ
期待は持ちたくないのに
持ってしまったんですから。
責任!なんて追い詰めて無理にでも
彼氏にしちゃおうかなんて思ったくらいですからね。
『最初はさ、勉強できないただの馬鹿な子って感じでからかうと反応がおもしろくて
なほとのこともあったから自分勝手な行動でキスしたりした』
ば、馬鹿な子。
まぁ間違ってはないけれど、酷いですね城田くん。
『でも眞田が告白してきて、私を見てなんて言われた時、正直、、、考えてみようと思った』
そ、そうなんですか?。
でもじゃないと保留のままにしてもらったり
会ってくれたりなんかしないですよね。