プラトニック・プラネット
...ありえなく、なかった。
告白されてまず思ったのは、それ。
「...和泉さん?」
「......えっと、それってつまり、
私のこと、好きなんですか?」
まだ実感が湧かなくて、確かめるように彼を見る。
すると風間くんは、頬いっぱい赤くなりながら、「うん...」と消え入りそうな声で答えてくれた。
その様子に、胸元から熱がどんどん上がってきて、ぼふんと音がしそうなくらい、顔が熱くてたまらなくなる。
息が、うまくできない。
心臓が、すごい、バクバクしてる。
...だって、ありえない。
でも、ありえなく、なかったんだ。
いやでも、ありえない。
でも、でもでも、ありえなく、なくて...。
「...顔、真っ赤」
ポツリと呟かれた言葉にハッとして彼を見ると、いつの間に復活した風間くんが微笑みながら私を見つめていた。
「...えっ、あ、ごめん」
「......なんでそこ、謝るの」
風間くんはふっと笑い、それから頬を押さえている私の手を一つ外して優しく握り、もう一方の手をこちらに伸ばした。
無防備になった頬を、指の甲でゆっくりと上から下へ撫でる。