プラトニック・プラネット
「...か......」
名前を呼んだはずが、ほとんど声にならず、代わりに心臓が口から飛び出そうになって慌てて閉じた。
「...可愛い、ね」
一瞬、何を言われたのか分からなくて、目を見開いて目の前にある顔をまじまじと見つめる。
すると、熱をはらんだような、潤んだ瞳に見つめ返されて、また頬がボンッと熱くなってしまう。
「真っ赤...」
「う......いや、その、すみません」
「俺のこと、好き?」
「へっ?」
風間くんは、びっくりして固まる私の頬を、今度は手のひらで包みこむ。
「好き?」
近い。
近い近い近い。
風間くん。
これは一体、なんの羞恥プレイですか。
「あ...の......」
「ん?」
ドキドキし過ぎて、頭の中が真っ白で、足元がふわふわして。
夢なのか現実なのか、分からない。
ただひとこと、自分の気持ちを伝えればいいだけなのに。
好き、と言ってしまえば、その気持ちが溢れて、止まらなくなりそうで。
......やばい、ドキドキし過ぎて、泣きそう。