プラトニック・プラネット
ーーんん?
そもそも風間くんに触れたのって......いつだっけ?
ていうか、あった?
あ、でも。
...告白、されたとき......ほっぺ触られて...手も、握られたっけ。
......。
...どんな感じ、だったっけな......。
頬杖をつくように、自分の頬を片手で覆ってみる。
私の手だと、顎から耳の手前くらいまでしか届かないけど...。
......あのときは...耳まで、すっぽり覆ってて...あったかくて。
...風間くん、手、おっきいんだなぁ...。
目の前で頬杖をついている風間くんを眺め、自分の手がまるで彼の手のような錯覚に陥る。
ーーガタン。
びっくりして隣を見ると、クラスメイトが席を立ったところで。
そのまま、黒板に例題の解答を書いていく。
カツカツと響くチョークの音。
緊張感漂う教室...。
じわじわと、現実感が増してきて、私はそうっと頬杖を解いた。
......そ、そういえば、授業中だった......。
......うわぁ、うわうわぁ。
なに...やってんだ。
恐らく誰も気づいていないのに、私はひとり赤くなって、教科書で顔を隠した。