プラトニック・プラネット

「いっちゃんが進んでるだけじゃないの」


「大抵の人は私と同じ意見だよ」


「そうかな」

「そうかなぁ」



ふと、後ろから聞こえた声に振り向くと、2つの紙パックを持った風間くんがいた。

自販機はここから歩いて3分の距離にあるのに、息も切らさずこの早さ。

さすがだよ風間くん。



「伊東が進みすぎなんだよ」


「はぁ……和泉と同じこと言わないで」


「和泉さん、ほら」



投げられたものを両手でキャッチする。


……大好きな苺ミルク。


頬を緩めて顔を上げると、風間くんも片方の口角を上げてニヤッと笑った。


< 4 / 37 >

この作品をシェア

pagetop