新宿トライアングル



優亜の肩書きはホストクラブ昇華勤務と書かれていた。



いつもだったら水商売の名前売りかって一蹴していた部類の人間。



年は俺より1つ上だ。



気になる。



高校生の俺には遠すぎる世界。



ホストが何やって儲けてんのかすら知らない。



つか、仕事内容よりも、雑誌で取り上げられる事も本当はどうだっていい。



ただ一つ、優亜という存在が……気になって仕方が無い。



もっと近付きたい。



その一心で俺は筋トレをし、眉剃りからムダ毛の処理までを完全マスターして……バイトで稼いだ金で服を買うと、見せる相手もいないってのにただひたすら男を磨いた。


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